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【中国編】餅つきで作る名物餅5選と作り方|小豆雑煮・岩のり雑煮・ブリ雑煮・かき雑煮・かぶ雑煮

この記事のまとめ
この記事では、中国地方5県から、正月に食べられてきたお雑煮を1品ずつ、名物餅として紹介します。鳥取県の小豆雑煮、島根県の岩のり雑煮、岡山県のブリ雑煮、広島県のかき雑煮、山口県のかぶ雑煮です。
中国地方には、小豆の汁で煮る甘い雑煮や、岩のり・ブリ・かき・かぶを入れたしょうゆ味の雑煮が伝わっています。この記事の5品は、どれも丸餅を使います。
5品とも、つきたての餅を丸めて、汁で煮るか、ゆでてから汁を注いで作ります。イベントで出す場合は、5品とも、メニュー・調理場所・工程・設備と必要な手続きを、開催地の保健所に前もって確認してください。加熱したあとに岩のり・かつお節・三つ葉などをのせる工程も、確認する内容に含めます。かき雑煮は、かきを中心まで十分に加熱できる設備と人手があることが前提です。
材料と作り方は、郷土料理の説明を参考にしたこの記事の配合例(試作前)です。地域や家庭によって異なります。

はじめに:丸餅で作る、中国地方の小豆の雑煮と海の幸の雑煮

この記事で紹介する中国地方5県の名物雑煮は、どれも丸餅で作ります。つきたての餅を手でちぎり、くるっと丸めれば丸餅になります。関ケ原のあたりを境に、東は角餅、西は丸餅の地域が多いといわれ、中国地方は西側にあたります。

お雑煮の汁と具は、県や地域によって大きく違います。鳥取県と島根県の東部には、小豆の汁に丸餅を入れる小豆雑煮があります。島根県の出雲地方には岩のりをのせるすまし雑煮、岡山県にはブリ雑煮、広島県の安芸地方と江田島市にはかき雑煮があり、中国地方には海の幸を入れたお雑煮も伝わっています。山口県には、丸餅・かぶ・三つ葉を具にしたかぶ雑煮があります。

この記事では、中国地方5県から1品ずつ、名物雑煮をつきたての餅から作る材料と作り方つきで紹介します。家族の餅つきや、町内会・園・会社の餅つきイベントで「ご当地雑煮の食べ比べ」をするときの参考にしてください。同じ県の中でも、お雑煮は地域や家庭によって違います。

中国地方の名物餅5選 早見表

都道府県 名物餅 ひとことで言うと 餅の形・食べ方
鳥取県 小豆雑煮 小豆の煮汁に丸餅を入れた、砂糖で甘くするお雑煮 丸餅を小豆の汁でやわらかく煮る
島根県 岩のり雑煮(すまし雑煮) しょうゆ仕立てのすまし汁に、出雲の岩のり「十六島のり」をのせるお雑煮 丸餅をゆでて椀に入れ、すまし汁を注ぐ
岡山県 ブリ雑煮 ブリと野菜を入れた、しょうゆ味のお雑煮(この記事の作り方はブリを別に煮付ける) 丸餅を別の鍋で煮てから椀に入れる
広島県 かき雑煮 かきを入れた、安芸地方・江田島市のお雑煮(この記事の作り方はぶりも入れるすまし汁) 丸餅を汁でやわらかく煮る
山口県 かぶ雑煮 丸餅・かぶ・三つ葉を具にした、しょうゆ味のすまし雑煮 丸餅を焼かずに汁で煮る(とろみが出る)

1. 【鳥取県】小豆雑煮

小豆雑煮とは

小豆雑煮は、鳥取県で主流とされる、小豆の煮汁にやわらかく煮た丸餅を入れたお雑煮です。今は砂糖で甘くするのが一般的で、塩味の家庭もあるといわれます。昔は、塩を少し入れて煮た小豆汁だったとされます。小豆の汁に丸餅が入るので、見た目はぜんざいに似ています。

鳥取県のすべての地域で小豆雑煮を食べるわけではありません。鳥取県の山間部では、しょうゆ味や味噌味のお雑煮が多いといわれます。

小豆雑煮の正確な由来は、わかっていません。小豆の赤い色には邪気を払う力があるとされ、小豆は昔からハレの日の食材として使われてきました。

小豆雑煮の材料(4人分・配合例)

※郷土料理の説明を参考にした、この記事の配合例(試作前)です。出典の配合を縮めたものではありません。

  • つきたての餅 … 約400g(約50g×8個)
  • 小豆 … 150g
  • 水 … 適量(ゆでこぼし用と、煮る用)
  • 砂糖 … 80〜120g(甘さは好みで)
  • 塩 … ひとつまみ
  • 取り粉(片栗粉)… 少量

小豆雑煮の作り方

  1. 小豆を洗い、たっぷりの水で煮立ててゆでこぼす。
  2. 新しい水を加え、豆が指でつぶれるやわらかさになるまで、水を足しながら煮る。
  3. 砂糖を2〜3回に分けて加え、最後に塩をひとつまみ入れて味を締める。汁気は多めに残す。
  4. 手に取り粉を少量つけ、つきたての餅を約50gずつにちぎって丸める(50gは成形の目安。余分な粉は落とす)。
  5. 丸餅を小豆の汁に入れ、中心まで十分に熱くなるまで煮る。
  6. 汁ごとお椀に盛る。食べるときは、餅をさらに小さく切ってください。

小豆雑煮を餅つきイベントで出すコツ

イベントでは、小豆の汁を前日に作り置きせず、当日に煮ます。当日に小豆を煮る時間がとれないときは、イベント向けの簡略化として、市販のゆで小豆を湯でのばして使う方法もあります。市販品は商品の表示どおりに保存し、開封後の扱いも表示に従います。前日にどこまで下準備してよいかは、開催地の保健所に確認してください(自治体によって案内が異なります)。

寒い時期の屋外イベントでは、温かい汁ものが喜ばれます。甘さを控えめにして、砂糖をあとから足せるようにすると、大人にも出しやすくなります。

小豆の汁は熱いので、やけどしないよう、子どもの分は少し冷ましてから渡しましょう。餅は小さく切っても、窒息の危険はなくなりません。お茶や汁でのどを潤してから、少しずつよくかんで食べるよう声をかけ、食べ終わるまでまわりの大人が見守ってください。

2. 【島根県】岩のり雑煮(出雲のすまし雑煮)

岩のり雑煮とは

岩のり雑煮は、島根県の出雲地方に伝わる、しょうゆ仕立てのすまし汁に丸餅を入れ、岩のりをのせるお雑煮です。島根県では、しょうゆ仕立てのすまし汁に丸餅を入れる「すまし雑煮」が県内全域で食べられています。出雲地方のすまし雑煮には、出雲市十六島(うっぷるい)の岩のり「十六島のり」を使います。出雲地方では、具を岩のりとかつお節だけにするシンプルな形が多いといわれます。

十六島のりは『出雲国風土記』にも記され、奈良時代や平安時代には朝廷に納められていたとされます。今は高級品なので、もみのりで代用する家庭も少なくないとされます。だしは家庭によって違い、かつお節・アゴ(トビウオ)・いりこ・ハゼなどが使われるといわれます。

島根県の東部では、甘さを控えめに煮た小豆に丸餅を入れる「小豆雑煮」も食べられています。元日は岩のりのすまし雑煮、正月2日からは小豆雑煮という地域もあります。

出雲地方には、旧暦10月の神事「神在祭(かみありさい)」でふるまわれた「神在(じんざい)餅」がなまって「ぜんざい」になった、という説があります(ぜんざいの語源には諸説あります)。

岩のり雑煮の材料(4人分・配合例)

※郷土料理の説明を参考にした、この記事の配合例(試作前)です。出典の配合を縮めたものではありません。だしも、この記事で選んだ例です。

  • つきたての餅 … 約400g(約50g×8個)
  • 岩のり(十六島のり。手に入らなければもみのり)… 適量
  • かつお節 … 少々
  • だし(かつお節・昆布、またはいりこ)… 800ml
  • しょうゆ … 大さじ1と1/2、塩 … 少々(味をみて調整)
  • 取り粉(片栗粉)… 少量

岩のり雑煮の作り方

  1. だしを温め、しょうゆと塩で味を調える。のりの風味を生かすため、汁は薄めにして味をみながら加減する。
  2. 手に取り粉を少量つけ、つきたての餅を約50gずつにちぎって丸める(50gは成形の目安。余分な粉は落とす)。熱湯に入れ、中心まで十分に熱くなるまでゆでる。
  3. 岩のりは、商品の表示や使い方に従って下処理し、食べやすくほぐす。
  4. お椀に丸餅を入れて熱い汁を注ぎ、岩のりとかつお節をのせる。食べるときは、餅をさらに小さく切ってください。

岩のり雑煮を餅つきイベントで出すコツ

岩のり雑煮は、具が岩のりとかつお節だけなので、用意する材料が少なくてすみます。当日は、だしを温める鍋と、丸餅をゆでる湯の鍋を分けて用意しましょう。加熱したあとに岩のり・かつお節をのせる工程も、メニューを保健所に相談するときに伝えてください。

鳥取の小豆雑煮と同じ要領で、甘さを控えめにした小豆の汁も用意すれば、島根県東部の一部にある「元日はすまし雑煮、正月2日からは小豆雑煮」という習わしを紹介しながら、2つのお雑煮を並べて出せます。食べ比べの話のタネにもなります。

十六島のりは数が少なく、手に入りにくいことがあります。必要な分は早めに用意し、手に入らなければもみのりで作りましょう。乳幼児や、かむ力・飲み込む力が弱い人に餅を出すかどうかは慎重に判断し、食べるときは小さく切って少しずつよくかみ、食べ終わるまで見守ってください。

3. 【岡山県】ブリ雑煮

ブリ雑煮とは

ブリ雑煮は、岡山県の南部の海に近い地域で定番とされる、ブリと野菜を入れたしょうゆ味のお雑煮です。農林水産省「うちの郷土料理」では、主な伝承地域として高梁市が挙げられています。

餅は丸餅を使い、汁とは別の鍋でやわらかく煮てから椀に入れます。具はブリのほか、ほうれん草・大根・にんじん・ごぼう・ゆり根などです。だしは、県の南部ではかつお節と昆布でとり、北部ではスルメでとるのが特徴とされます。

ブリは先に煮付けておくほか、焼いて使う作り方もあるとされ、岡山県の資料には塩ブリや蛤を入れる例も載っています。この記事では、ブリを別に煮付けて合わせる作り方を紹介します。

ブリは、成長とともに呼び名が変わる「出世魚」です。縁起のよい魚とされ、お祝いの席の料理に使われてきました。

ブリ雑煮の材料(4人分・配合例)

※郷土料理の説明を参考にした、この記事の配合例(試作前)です。出典の配合を縮めたものではありません。

  • つきたての餅 … 約400g(約50g×8個)
  • ブリの切り身 … 4切れ
  • 大根 … 5cm分
  • にんじん … 1/2本
  • ほうれん草 … 1/4束
  • ゆり根 … 少々(あれば)
  • だし(かつお節・昆布)… 800ml
  • しょうゆ … 大さじ1と1/2、塩 … 少々(味をみて調整)
  • ブリの煮付け用:しょうゆ・みりん・酒 … 各大さじ2、砂糖 … 小さじ2、水 … 100ml
  • 塩(ブリの下ごしらえ用)… 少々
  • 取り粉(片栗粉)… 少量

ブリ雑煮の作り方

  1. ブリは食べやすい大きさに切り、塩をふって10分ほどおく。熱湯をかけて臭みを取る。
  2. ブリを煮付ける:小鍋に煮付け用の調味料と水を入れて煮立て、ブリを入れる。中までしっかり火を通し、味をしみこませる。
  3. 大根とにんじんはいちょう切りか半月切りにし、だしでやわらかくなるまで煮る。ゆり根を使うときは、煮くずれないように最後に加えて軽く煮る。しょうゆと塩で味を調える。
  4. ほうれん草はゆでて4cm長さに切る。
  5. 手に取り粉を少量つけ、つきたての餅を約50gずつにちぎって丸める(50gは成形の目安。余分な粉は落とす)。別の鍋でゆで、中心まで十分に熱くなったら引き上げる(煮すぎると溶けやすい)。
  6. お椀に餅と、大根・にんじん・ゆり根(使う場合)・ブリ・ほうれん草を盛り、熱い汁を注ぐ。食べるときは、餅をさらに小さく切ってください。

ブリ雑煮を餅つきイベントで出すコツ

イベントでは、ブリの煮付けと汁を前日に作り置きせず、加熱調理は当日に行います。前日にどこまで下準備してよいかは、開催地の保健所に確認してください(自治体によって案内が異なります)。生のブリは表示どおりに冷蔵し、会場でも調理の直前まで保冷します。生のブリを扱うまな板・包丁などは、加熱した食品や盛り付けに使う器具と分け、共用する場合は使ったあとに洗って消毒しましょう。

餅を別の鍋で煮るので、汁がにごらず、すっきりした味のまま出せます。ブリの煮付け・野菜を煮る汁・餅をゆでる湯と、鍋を3つ使うので、会場の熱源の数を先に確かめておきましょう。

ブリには骨が残っていることがあります。盛り付けの前に骨を取りましょう。餅は小さく切っても、窒息の危険はなくなりません。少しずつよくかんで食べるよう声をかけ、食べ終わるまで見守ってください。

4. 【広島県】かき雑煮(安芸・江田島)

かき雑煮とは

かき雑煮は、広島県の安芸地方(県の西部)と江田島市に伝わる、かきを入れたお雑煮です。煮干し・昆布・かつお節のだしのすまし汁で、丸餅と大根・にんじん・かぶ・しいたけなどの野菜を煮て、かきを加えます。ぶりを一緒に入れる例や、味噌仕立てにする作り方もあるとされます。この記事では、かきとぶりを合わせるすまし汁の例を紹介します。

かきは「賀来」とも書かれ、福を「かき取る」「かき寄せる」縁起物とされたといわれます。農林水産省「うちの郷土料理」では、年末年始にぶりを1尾さばき、雑煮にも使う習慣があったと紹介されています。この記事の作り方では、表示どおりに保存したぶりの切り身を使い、中まで十分に加熱します。広島では、1500〜1600年代にはかきの養殖が始まったと考えられています。

かき雑煮の材料(4人分・配合例)

※郷土料理の説明を参考にした、この記事の配合例(試作前)です。出典の配合を縮めたものではありません。

  • つきたての餅 … 約400g(約50g×8個)
  • かき(加熱用のむき身)… 8〜12個
  • ぶりの切り身 … 2切れ
  • 大根 … 5cm分、にんじん … 1/3本
  • かぶ … 1個、しいたけ … 2枚
  • だし(煮干し・昆布・かつお節)… 800ml
  • 薄口しょうゆ … 大さじ1、塩 … 小さじ1/2、酒 … 大さじ1(味をみて調整)
  • 塩(かきを洗う用・ぶりの下ごしらえ用)… 適量
  • 取り粉(片栗粉)… 少量

かき雑煮の作り方

  1. かきは塩水の中でやさしくふり洗いして汚れを落とし、水気を切る。
  2. ぶりはひと口大に切って塩をふり、熱湯をかけて臭みを取る。
  3. 大根は輪切り(大きければ半月切り)、にんじんとかぶは食べやすく切り、しいたけは軸を取る。だしで野菜をやわらかくなるまで煮る。
  4. 酒・薄口しょうゆ・塩で味を調える。
  5. 手に取り粉を少量つけ、つきたての餅を約50gずつにちぎって丸める(50gは成形の目安。余分な粉は落とす)。汁に入れて、中心まで十分に熱くなるまで煮る。
  6. ぶりとかきを入れる。ぶりは中まで火を通し、かきは中心部が85〜90℃で90秒以上になるまで加熱する。
  7. お椀に餅と具を盛り、熱い汁を注ぐ。食べるときは、餅をさらに小さく切ってください。

かきは中心まで十分に加熱してください
生のかきや加熱が足りないかきは、ノロウイルスによる食中毒の原因になることがあります。
厚生労働省は、ノロウイルスの汚染のおそれがある二枚貝などは、中心部が85〜90℃で90秒以上になるよう加熱することが望ましいとしています。汁が沸騰していることだけで判断せず、中心温度計で確かめましょう。
生食用のかきを使う場合も、このお雑煮では同じように中心部まで加熱してください。
生のかきを触った手は石けんで洗います。生のかきに使ったまな板・包丁・ボウルは、加熱した食品や盛り付けに使う器具と分けましょう。
まな板や包丁は、洗ったあと熱湯(85℃以上)で1分以上加熱すると効果的とされます。
イベントで生のかきを扱うかどうかは、メニューを決める前に、開催地の保健所に相談してください。

かき雑煮を餅つきイベントで出すコツ

かき雑煮をイベントで出すときは、汁・ぶり・かきの加熱調理をすべて当日に行います。前日にどこまで下準備してよいかは、開催地の保健所に確認してください(自治体によって案内が異なります)。生のかき・ぶりは表示どおりに冷蔵し、会場でも調理の直前まで保冷します。生のかきを下処理する場所と器具は、餅や盛り付けを扱う場所と分けましょう。

かきは煮すぎると身が縮みますが、加熱が足りないほうが危険です。イベントでは中心温度計を用意し、かきの中心部が85〜90℃で90秒以上加熱されたことを確かめてから盛りましょう。汁が沸騰していることだけで判断しないでください。

つきたての餅は汁の中で溶けやすいので、餅を別の鍋でゆでて、お椀で合わせてもかまいません。かきを入れた汁は作り置きしません。かきが苦手な方向けに、かきを入れる前の汁を別の鍋に取り分けておく方法もあります。ただし、かきを入れない椀を用意しても、かきにアレルギーのある方が食べられるとは限りません。鍋・お玉・箸・手袋・作業台などを共用すると、かきが混ざる可能性があります。アレルギーへの対応をどこまでできるかは事前に決め、参加者に伝えてください。

餅は小さく切っても、窒息の危険はなくなりません。少しずつよくかんで食べるよう声をかけ、食べ終わるまで見守ってください。

5. 【山口県】かぶ雑煮

かぶ雑煮とは

かぶ雑煮は、山口県の萩市などを中心に県内全域で食べられている、丸餅・かぶ・三つ葉を具にしたしょうゆ味のすまし雑煮です。餅を焼かずに汁で煮るので、すまし汁に少しとろみがつくのが特徴です。だしは煮干しでとり、かぶとするめを煮て、しょうゆで味を調えます。

山口県の雑煮は家庭や地域によって違いがありますが、丸餅をしょうゆのすまし汁で仕立てるものが一般的とされます。萩のあたりでは、年末の餅つきは男性の役目で、ついた餅を神仏に供えてから、正月の雑煮にしたといわれます。

かぶ雑煮の材料(4人分・配合例)

※郷土料理の説明を参考にした、この記事の配合例(試作前)です。出典の配合を縮めたものではありません。

  • つきたての餅 … 約400g(約50g×8個)
  • かぶ … 2〜3個
  • 三つ葉 … 1/2束
  • だし(煮干し)… 800ml
  • するめ … 少々(あれば)
  • しょうゆ … 大さじ1〜1と1/2、塩 … 少々(味をみて調整)
  • 取り粉(片栗粉)… 少量

かぶ雑煮の作り方

  1. 煮干しでだしをとる。
  2. かぶは皮をむいて4〜6つ割りにする。三つ葉は3cm長さに切る。するめは細く切る。
  3. だしでかぶとするめを煮て、かぶを竹串が通るくらいやわらかくする。
  4. しょうゆと塩で味を調える。
  5. 手に取り粉を少量つけ、つきたての餅を約50gずつにちぎって丸める(50gは成形の目安。余分な粉は落とす)。焼かずにそのまま汁に入れ、中心まで十分に熱くなるまで煮る。
  6. 汁に少しとろみが出たら、お椀に盛って三つ葉をのせる。食べるときは、餅をさらに小さく切ってください。

かぶ雑煮を餅つきイベントで出すコツ

かぶ雑煮の具は丸餅・かぶ・三つ葉が中心なので、用意する具が少なくてすみます。つきたての餅は形がくずれやすいので、大鍋で作るときは、出す分ずつ餅を入れると形がくずれにくくなります。餅を入れるたびに、中心まで十分に熱くなるまで煮てください。加熱したあとに三つ葉をのせる工程も、メニューを保健所に相談するときに伝えましょう。

萩のあたりで年末の餅つきは男性の役目だったといわれることを紹介すると、餅つきイベントの話題にもなります。乳幼児や、かむ力・飲み込む力が弱い人に餅を出すかどうかは慎重に判断し、食べるときは小さく切って少しずつよくかみ、食べ終わるまで見守ってください。

6. 中国地方の名物餅を餅つきイベントで食べ比べるには

この記事の5つの名物雑煮は、どれもつきたての餅を丸めて、汁で煮るか、ゆでてから汁を注いで作ります。各地の保健所は、ついた餅を雑煮やおしるこなどで加熱して出すことを勧めています。イベントでは、餅のやわらかさだけで加熱の終わりを判断せず、保健所に確認した加熱条件を満たすように調理してください。つきたての餅をそのまま配るかどうかも、開催地の保健所に確認してください。

名物餅 当日の主な作業と必要な準備
小豆雑煮(鳥取) 小豆を煮て甘い汁を作り(または市販のゆで小豆を使い)、丸餅を汁で煮る。鍋と熱源が要る
岩のり雑煮(島根) だしを温めて味を調え、丸餅を別の湯でゆでる。加熱後に岩のり(またはもみのり)とかつお節をのせる。鍋2つと熱源が要る
ブリ雑煮(岡山) ブリを煮付け、野菜をだしで煮て、丸餅を別の鍋でゆでる。鍋3つと熱源、生のブリの保冷と器具の区別、ブリの骨を取る手間が要る
かき雑煮(広島) 野菜・ぶり・丸餅を汁で煮て、かきを中心部85〜90℃で90秒以上加熱する。鍋と熱源、中心温度計、生のかき・ぶりの保冷、生のかきを扱う場所と器具の区別、保健所への事前の相談が要る
かぶ雑煮(山口) 煮干しのだしでかぶ(あればするめ)を煮て、丸餅を焼かずに汁で煮る。加熱後に三つ葉をのせる。鍋と熱源が要る

まずは山口・島根・鳥取・岡山の4品から、設備と調理の人数に合う組み合わせを選びます。たとえば「1臼目は山口のかぶ雑煮と島根の岩のり雑煮、2臼目は鳥取の小豆雑煮、3臼目は岡山のブリ雑煮」のように臼ごとに出す雑煮を変えると、4県のお雑煮の違いを順に楽しめます。広島のかき雑煮は、かきを中心まで十分に加熱できる設備と人手があり、提供の条件を保健所に確認したうえで加えましょう。

各レシピは単品で4人分の配合例です。食べ比べでは、出す品数に合わせて1品あたりの量(餅の数)を減らしてください。すまし雑煮は、だしを大鍋でとって小鍋に分け、具と味付けを変えると準備をまとめられます。だしを共通にするのはイベント向けの簡略化で、各地の雑煮のだしをそのまま再現する方法ではありません。

小豆の甘い雑煮と、しょうゆ味のすまし雑煮を並べると、味の違いがよくわかる食べ比べになります。

イベントで作った料理は、その場で食べてもらうのが基本です。持ち帰りは勧めません。持ち帰ってもらう場合は、早めに冷蔵し、食べる前に中心まで加熱するよう伝えてください。持ち帰ってよいかどうかも、開催地の保健所に確認しましょう。家庭で作ったお雑煮を保存する場合は、浅い容器に小分けして早く冷やし、冷蔵庫に入れます。食べる前には十分に温め直し、室温に長く置いたものなど、少しでも心配なものは食べないでください。

餅つきQ太郎の餅つきイベントの様子

室内のブルーシートの上に臼と杵とバケツを用意した会場
室内に臼と杵を用意した会場
家族連れが順番に杵を持って餅をつく屋外の餅つき
家族で順番に餅つき
建物の入口で参加者が杵を持って餅をつく様子
参加者が杵を持って餅つき

写真の参加者の顔はぼかしています。

中国地方の名物餅と餅つきイベントのよくある質問

Q. 中国地方で小豆の雑煮を食べるのはどこですか?

代表的なのは、鳥取県と島根県の東部です。鳥取県では、小豆の煮汁に丸餅を入れて砂糖で甘くする小豆雑煮が主流とされ、山間部ではしょうゆ味や味噌味のお雑煮が多いといわれます。島根県の東部では甘さ控えめの小豆雑煮が食べられ、元日は岩のりのすまし雑煮、正月2日から小豆雑煮という地域もあります。

Q. 中国地方の雑煮の餅は丸餅と角餅のどちらですか?

この記事で紹介する中国地方5県のお雑煮は、どれも丸餅を使います。関ケ原のあたりを境に、東は角餅、西は丸餅の地域が多いといわれます。同じ県の中でも、地域や家庭によって違いがあります。つきたての餅を手でちぎって丸めれば、そのまま丸餅として使えます。

Q. 餅つきイベントで中国地方の名物餅を出すときの準備は?

汁を作る鍋と熱源を用意し、ついた餅を汁で煮るか、ゆでてから汁を注いで、加熱して出す準備が要ります。汁や具の加熱調理は当日に行い、前日にどこまで下準備してよいかは開催地の保健所に確認してください。メニュー・調理場所・工程(加熱後に岩のりや三つ葉をのせる工程も含む)は、前もって保健所に相談します。広島のかき雑煮は、かきを中心まで十分に加熱できる設備と人手があることが前提です。

Q. 餅つきの道具がなくても、餅つきイベントはできますか?

できます。餅つきQ太郎の出張餅つき(95,800円(税込)〜、もち米5kgコース、2026年10月時点)なら、餅つきの道具ともち米をお届けし、設営から撤収まで当店スタッフが行います。つき手・丸め手の派遣は別料金で、配送費は地域によって別にかかります。中国地方の担当店舗と、機材だけのレンタルの配送・回収の可否は、下の案内をご覧のうえお問い合わせください。この記事の名物餅を作りたい場合は、追加の食材の持ち込みや、お雑煮の調理の分担を、予約前にご相談ください。

Q. 子どもが参加する餅つきイベントで気をつけることは?

餅による窒息と、食中毒・食物アレルギーに気をつけることです。餅は小さく切っても窒息の危険がなくならないので、乳幼児や、かむ力・飲み込む力が弱い人に出すかどうかは慎重に判断し、食べる場合は食べ終わるまでまわりの大人が見守ります。ついた餅は加熱して出し、材料(小豆・かき・ブリ・するめ、しょうゆに含まれる小麦・大豆など)を掲示します。かきを入れない椀を用意しても、共用の鍋やお玉でかきが混ざる可能性があることを伝えてください(くわしくは、記事の最後の「安全のために」)。

餅つきの道具やスタッフは、餅つきQ太郎にお任せください

餅つきQ太郎は、BBQ太郎を運営する株式会社Q太郎フーズの出張餅つき・餅つきレンタルのサービスです。宮城から鹿児島まで、地域ごとの担当店舗から伺います。

臼・杵・せいろ・かまどなどの道具がそろわない、準備や片付けの手が足りない、という場合は、餅つきQ太郎の出張餅つき・餅つきレンタルをご利用ください。

  • 出張餅つき:95,800円(税込)〜(もち米5kgコース、2026年10月時点)。開催地域によって料金が変わる場合があります。餅つきの道具ともち米を会場へお届けし、設営から撤収まで当店スタッフが行います
  • つき手・丸め手の派遣は、別料金のオプションです
  • 山口・広島は山口店が担当します。広島への出張にかかる配送料は、別途お見積もりします
  • 岡山・鳥取・島根は、伺える店舗・日程と、配送費を含む料金を個別にご案内します
  • 本部ページでは機材だけのレンタル(基本4点セット 59,800円〜、税込)も案内しています。中国地方5県への配送・回収の可否と料金はお問い合わせください
  • 年末年始は通常と料金条件が異なります。開催日と担当店舗によって変わるため、見積もりでご確認ください

この記事の名物餅を作りたい場合は、追加の食材の持ち込みや、お雑煮の調理の分担を、予約前にご相談ください。

料金表・お問い合わせ → 出張もちつきQ太郎

出張餅つき

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餅つきイベントの準備に役立つ記事です。

安全のために
餅はのどに詰まりやすい食べ物です。小さく切っても、窒息の危険はなくなりません。
餅は小さく切り、食べる前にお茶や汁物でのどを潤し、少しずつよくかんでから飲み込んでください。よくかまないうちにお茶などで流し込むのは危険です。食べ終わるまで、まわりの大人が見守ってください。
乳幼児や、かむ力・飲み込む力が弱い人に餅を出すかどうかは、慎重に判断してください。保育園・幼稚園などでは施設の安全方針に従い、餅つきの体験と食事を分ける方法も検討してください。
食中毒を防ぐため、餅に直接さわる人を決め、体調の悪い人は調理に加わらないようにします。石けんと流水で手を洗い、使い捨て手袋は作業ごとに替えます。臼・杵・道具は洗って消毒し、手返しの水はこまめに替えます。
各地の保健所は、ついた餅を雑煮やおしるこなどで加熱して出すことを勧めています(ノロウイルス対策の加熱の目安は、中心温度85〜90℃で90秒以上)。イベントの前日に調理するのは避けてください。
かきは、中心部が85〜90℃で90秒以上になるまで加熱してください。生のかき・ブリを扱う器具は、加熱した食品や盛り付けに使う器具と分け、共用する場合は使ったあとに洗って消毒します。
材料(小豆・かき・ブリ・するめ・かつお節・煮干し、しょうゆに含まれる小麦・大豆など)は掲示し、しょうゆ・市販のゆで小豆・だし製品などの加工食品は商品ごとの原材料表示を確かめます。臼・杵や、汁・具を扱う鍋・お玉・箸などを共用すると、ほかの材料が混ざる可能性があることも伝えましょう(かきを入れない椀でも、かきが混ざる可能性があります)。
イベントで食品を出すときは、無料で配る場合も、メニュー・調理場所・出し方を開催地の保健所に前もって相談してください。

参考資料

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